top of page

フランス額装の基本ビゾークラシックを専用カッターをつかわないでつくるアイディア

  • ke1k0-sa1to
  • 2023年5月6日
  • 読了時間: 3分

更新日:2023年5月20日


ree

ビゾークラシックとは、マットに開けられた窓(あな)の周りに45度の角度で厚い紙が斜めに切られている構造のものをいいます。その上をきれいな色の紙や布などの素材で化粧してしあげています。45度に切られているのは意味があって、作品に影をおとしにくくするためになります。作品と前面のガラス(現在はほぼほぼアクリル)には空間が必要で、作品とガラスが接触してしまうと作品を傷める可能性があるので、マットを使って離して設置しているのです。

でも、45度にマットを切るのはどうするの?とよく聞かれます。額縁専門店には大きくて道具というか装置がありますし、わたしは60㎝の定規付きの45度にきることが出来るカッターをつかっています。教室の生徒さんもそれを使っていただいています。じゃあ、うちではできないのですか?と聞かれたりしますが、私は師匠に 最初に、手切りで45度に切るようにといわれてやりました。できなくはありません(笑)専用のカッターをつかったほうが安定してきることができます。フランス製のものをつかっていますが、今 手に入りにくいようです。日本製の大手メーカーのものありますのでそれを利用されるといいと思います。でも、たとえば体験ワークショップなどで みなさんに気軽に作ってもらう方法はないのかな?と 考えていたところ ちょっとひらめいたのです。

某大手有名画材店に45度に切って既に窓をあけているマットが販売されています。インチサイズ(外周204ミリ×254ミリ)のもので500円くらい。それを使って額縁にはがきをおさめられますよ、という商品ですが、それに手を加えてフランス額装に仕立てることができます。


ree

45度に切ってあるマット。500円くらい。これだけでも使えます。でも味気ないので。もう少し手を加えましょう。窓の大きさは、ポストカードに合うような大きさになっているようですが、ポストカードもいろいろな大きさがあるので ポストカードの方をあわせます。


ree

同じ大きさのマット用1枚準備します。ニューマットを使っています。


ree

2枚を重ねてシャーペンで写します。


ree

写した線から3ミリ外側に線を引き直します。


ree

3ミリ外側に引き直した線をトレーシングペーパーで写します。


ree

トレーシングペーパーに写した線を45度にきられたマットに重ねてみます。斜面の山の所から若干外側に線が引かれているようなバランスがベストなので、離れすぎていたり、かぶっているようでしたら、3ミリ外側の線を微調整します。


ree

線の上をカッターで切ります


ree

ree

切ったマットを45度に窓のあいたマットの上に重ねてみます。わずかに上のマットの窓が大きく重なっていればよいと思います。

このあと、それぞれを好きな色の紙やマーブル紙などで貼って仕上げていきます。

ree

ree

その後の装飾の方法は、ふつうに額装のテクニックと同じです。

いつもは、窓の大きさを決めて、それに合わせて、45度に開ける窓の大きさや形が決まりますが

この場合は、逆なので ちょっとややこしくはありますが、専用のカッターを使わないでもできる、ということがテーマになりますので、こんな感じになりました。

このテクニックでワークショップを企画しておりますので、ご興味があるかたはお問合せください。

 
 
 

Comments


bottom of page